2021/05/20 17:00
“Note”という言葉には、”音符”という意味もありますが、手横編機での作業のために用意された設計図を、私たちはイタリア語で”Nota(ノータ)”と呼んでいます。
このNotaは、ニットを編み立てるための”回数書き”のような役割を持っており、型やサイズ、使う糸や仕上げの種類ごとに作成されますが、そこには、パターンの意図を正確に、また細かなディテール表現を美しく仕上げるため、非常に細かな指示が独自の方式で記されています。段数を表す数字の上に、作業の詳細を指示する記号や数字が音符のように並び、職人たちはその記号を注意深く読みながら編み作業を進めていきます。ゆっくりと長いストロークで、また時には細かく軽快なピッチで、その様子はまるで手横編機という楽器を奏でている奏者のようでもあります。ずっと変わらず守り続けている手順や、改良を重ね進化し続けている技法など、このNotaのアーカイブを辿れば、私たちのニット作りの軌跡を見ることができます。